天冥の標 2 救世群 ★★★★☆

同じくKindle本を貼っとく。

天冥の標? 救世群

天冥の標? 救世群

現代パンデミックものだった。小松左京以来の日本伝統芸能。なんかパンデミックものが特別に好きなのって、自分だけでもないような気がする。
前の巻で個人的に引っかかってた世界描写の解像度とか気にしなくていいので、サクサク読めた。
千芽が萌え、かつ、かっこええというのが個人的には骨格をなす。
が、一般的読みどころとしては、重大な伝染病にともなう社会の有りようとか、御大があまり触れてなかったとこでは病後の差別が重要。大局的な観点のパンデミック社会シミュレーション。
あと、個人の葛藤も大事。医者の視点に患者の視点。主要登場人物がそこそこ魅力的なので、そこそこ感情移入して読んでた。その割にジョプの扱いが定型的なようだが、千芽で許す。
SF的に飛躍してたりシリーズの流れにつながるところは、断章と終章にほとんどまとめられてるんだっけ。単体として読んでも素晴らしい。