- 作者: 小川一水
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2013/03/29
- メディア: Kindle版
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著者らしいリアリティで宇宙農業を描く。元・百姓の倅としては楽しい。ほうれん草の収穫と出荷で 1章使ってたり、性の次は食、というわけですかね。過去作で登場した人?が驚きの登場でもって、終盤は一応プチ盛り上がる。ノイジーラントの羊飼い爺さんも活躍するし。
そして断章。断章と言っても数えたら170ページくらいあるし、全体の4割以上。そしてそして今回も断章で語られるのはダダー、ノルルスカイン。内容は超銀河的な出自と半生記。こちら本領発揮と言う感じで面白い。壮大にして緻密。シリーズの背景、骨格が明らかになる。
それで、本編と断章が最後交わる、といえば交わるのだけど、他のみなさんが仰るような超マクロとミクロ視点の融合、的な感想を持つにはちょっと至らず。若干の関連がある中編を2本読んだような感覚だった。が、シリーズ全体の中の位置づけ的なこともあり、単体ではなかなか評価が難しいかも。
本巻読了後、積み残し疑問メモ(→6巻読了後追記)