時間封鎖 ★★★★☆

時間封鎖〈上〉 (創元SF文庫)

時間封鎖〈下〉 (創元SF文庫)

『SFが読みたい！』一位とか、ヒューゴー賞とか華々しい作品だが、創元らしい強面の邦題と上下巻合わせて700ページ強の厚さに怯んで読めなかった。本格SFだが、バリバリのハードSFでは無い。
たまたま時間の余裕もあり、一日で上下巻全て読んでしまった。非常に読みやすい小説。タイトル通りの奇想が基だが、文学的な香り漂う登場人物の心情等の書き込みがメインで、そこに若干のかったるさを感じたところもある。SF読みじゃない人が取っ付きやすい小説だとは思う。
しかし冒頭から示されていたのにもかかわらず、本作が3部作の第一作だなんて終盤まで思わなかった。