機龍警察 未亡旅団 ★★★★☆

 Kindle版、出てたのか。読んだのはいつもの図書館。

機龍警察 未亡旅団

機龍警察 未亡旅団

 

 今回も評判良いけど、

自分的には中盤まで色々な疑問が引っかかって不満が、

でも読みやすいからサクサク読み進めた。

終盤は巻き返して、このシリーズとして水準以上の出来だった。

以下、微妙にネタバレ。

 

テロの動機が最後まで謎だったが一応は落着。伏線無し・後出しの辻褄合わせ的なものも多かったけど。まあ、このシリーズはやっぱり、連続ドラマやアニメの脚本が骨格ぽいと思う。

少年兵問題もどうまとめるのかと思ったが1勝1敗、バランスを取って少しは希望を持たせる結果か。関連して、シリーズ中で最もSFらしい設定の妙味があった。著者よりはブレインの仕事だろうけど、ユニークでエグい。

終盤、赦すか憎むかっていう明暗の対比が次第に逆転していくようにも思えて、必ずしも白黒つけずに終わるところが文学的というか、世界をクッキリと見せている感じがした。とはいえ、基本はカティアと由起谷のくだりに代表される性善説でエンターテメント小説ではある。エグいけど。

 悩んだけど、ざっくり★4 ほぼ一般エンターテメント小説としての評価。