ハローサマー、グッドバイ ★★★★★

 なんだこれ、食わず嫌いで損した系。

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)

 

 甘ったるい青春小説的な先入観が。いや実際、そういう側面も多々あるが良くできており。河出版は表紙のヒロイン、ブラウンアイズが可愛く描けているなあ♡

というか河出版は山岸真の新訳であるという意味に気づきべきだった。イーガンの翻訳で知られる山岸真。冒頭に著者が「異星人(ヒューマノイドタイプ)で恋愛で戦争でSF、さらに19世紀の技術レベル」とわざわざ断っているのが最高に曲者だった。あと、謀略もの。

 ある時点まで添え物な感じだったSF要素が、いきなり全開になって、さらに!

という、さすがオールタイムベストにも名を連ねる逸品かな。

サンリオ版があったにも関わらず「SFが読みたい!2009」 5位。

また、わりと売れたらしく、続編もめでたく刊行。昨年の 5位。