スコルジーってミリタリーSFの人だと思い込んでいたので、避けていた一冊。
「SFが読みたい」3位だったので、やっぱり読んでみた。ヒューゴー賞、ローカス賞も受賞。
なんだこれ、面白い。
一見、表紙を見ればわかるスタートレックのパロディ。
会話やギャグがシチュエーションコメディみたいで笑える。
しかし... (以下、ネタバレ)
やたらと雑魚キャラが死ぬことから話は発展して、実は<物語>が宇宙を支配しているというメタな展開に。まあ、でもこの辺の展開は日本のオタクにはおなじみの、というか筒井っぽい?というか。結構SF的にキッチリとまとめてきて、おしまい。
と思ったら、かなり長い終章が、というか実質短編3本。メタ側の3本締めでグッとくる。特に3本目。いかにもアメリカ的な終わり方とも言えるが、彼らにはうけるんだろうな。
日本的には「火星の人」「白熱光」の次で「霧に橋を架ける」の前ってのは、しごく妥当な評価かと思った。
*1:ちなみに今年はこれで、「SFが読みたい」海外1~6位、国内1~9位(除ミーチャベリャーエフと評論)を抑えた。