クラーケン ★★★☆☆

クラーケン(上) (ハヤカワ文庫SF)

クラーケン(上) (ハヤカワ文庫SF)

チャイナ・ミエヴィルの新作は、伝奇というかSFというか、ミステリ色もあるけど、基本はコメディだと作者が言ってた。確かに笑えると言えば笑えるがシュールすぎて、いかにも英国的なお笑いというか。
イカが消えたり、警察の対セクト部隊が出てくるは序盤で、ゴスとサビーが小包から現れるあたりから疾走感ある。裏ロンドンのオカルト系ガジェットが盛りだくさん。使い魔のストライキとか、さすが左翼。スタートレックにインスパイアされた魔術、フェーザーが出てくるところが一番SFっぽい? 上巻では何でもかんでも突っ込んで膨れ上がった感じだが、一応最後に伏線回収に向けての動きが。
現在、下巻の半分くらいまで読んだが、どうなることやら。この内容に投げ出す人もいるみたいだが、『ペルディード・ストリート・ステーション』等に比べ全然サクサク読める。(本書の前に読んだ吉上某と比べても数倍の速さで...)
ストロスの『残虐行為記録保管所』と似た匂いがした。あと、児童書だが『アンランダン』も読まなくては。やっぱりミエヴィルの話は都市がテーマになるのだなあ。
(以下、下巻の後半に続く)
クラーケン(下) (ハヤカワ文庫SF)

クラーケン(下) (ハヤカワ文庫SF)

読み終わった。予想通りというかなんというか、オチは割とSFっぽい感じで。
だが基本は98%がファンタジーなので、★付けはパス。(仮で★3では辛いが★4には甘い程度)→(追記:寝かした後の感想で★3に)