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 言語都市 ★★★★★

言語都市

言語都市

図書館で借りたのだが、Kindle本が出てたので貼っておく。一か月遅れで少し安いらしい。

ミエヴィルにしては直球ド真ん中の異星言語SF。《バス=ラグ》風の異星ガジェット描写に沸き、『都市と都市』的な奇想の連投に驚く。さらに言語学的考察が骨格を成す、らしい。(直喩と隠喩の違いがわかんなくなって、ぐぐった...)
二つ口が有って同時に喋る異星人は誰かが考えてそうだが、対する人類(テラ人)が、クローン二人組の大使をリンクさせて喋らせるって。さらに、ちょっと変な大使がやってきて、異星人がその喋りの依存症になってしまうという展開。読んでる時には思わなかったけど、確かにこれは『虐殺器官』とか『神狩り』みたいな。garth先生が、このネタで長編は辛いと仰ってたけど、自分にはあまり長く感じなかったのは、ウネウネ展開するプロットのせいかも。

最初読みにくく、特に非SF者にとって障壁が高そうなイマーサーの設定とか要るの?と思ったが、一応最後に伏線回収されてた。また、メインアイデアも単一な解ではないことになってると思うが、ややアリバイ的なオチかも。
(追記: 円城塔がいいこと言ってた)
『言語都市』 (チャイナ・ミエヴィル 著/内田昌之 訳) | 今週の必読 - 週刊文春WEB

政治と経済と科学が複雑に絡みあうこの都市小説において、ミエヴィルは多様性を強調し続ける。しかし国際関係論の博士号も持つ彼の支持する多様性は決して口当たりの良いスローガンではなく、仇敵や、語り合う言葉を持たない者たちとの共存を当然の前提とし、それを脅かす者に断固として対抗する種類の多様性ということになる。

★5は最近本格SFに飢えてたことによる加点要素がないとはいえないが、そこそこ傑作。