盤上の夜 ★★★★☆

盤上の夜 (創元日本SF叢書)

盤上の夜 (創元日本SF叢書)

別にSFじゃなくてもいいんだけど、SF大賞取っちゃったからなあ。
表題作(囲碁)は既読。巻末の書き下ろし「原爆の局」は一応続編? 棋譜有り。題材が面白い。SF的ビジョンはあるけど非SF感、大。
「人間の王」チェッカーの圧倒的王者とコンピュータの戦い。これも題材が面白かった。結末にSF的仕掛けが。
「清められた卓」麻雀の話。竹書房的闘牌シーンで激しく盛り上がるが、オチはSF的にも手ごろにまとまった。
「象を飛ばした王子」なんだっけ、昔のインドのチェスや将棋の起源のお話し。釈迦の息子が考えたって題材はこれまた楽しい。
「千年の虚空」将棋。SF的に一番の大ネタが来るが、なんだか納まりが悪い感じがした。全体にもっと広げて長編でもよさそうな。
と、書いてみたら意外にSFなのかも。