虚航船団

虚航船団 (新潮文庫)

SFで純文学で実験文学。筒井康隆、割と好きなつもりだったけど、どれを読んだかはっきりした記憶がなく。『文学部唯野教授』『朝のガスパール』あたりは確実に読んだはず。例によって『SF本の雑誌』オールタイムベストから選定、第5位。これが国内最高位。
最近では珍しく購入してみたものの、「狂った文房具が乗る宇宙船」の第一部に馴染めず一時敗退、半年以上放置。購入から読了までちょうど一年であった。第二部は歴史だから楽勝で読めた。ここが苦手な人も多いらしい。惑星クォールにおける鼬族の千年紀は、人類の歴史丸ごとの圧縮版パロディ。愉快。第三部がこれまた文体実験など炸裂。しかし第一部、第二部の蓄積により何とか一気読み。
結局、面白いかとか良かったかとか自分には良くわからん。
円城塔、貴志祐介が本書を絶賛していた。筒井先生は作家受けする作家なのか。a novelist for novelists
一般人に面白いから読んでみろとは、とても言えない。だが第一部は、ここを入門にするといいかも。
萌え絵で読む虚航船団
自分も良い復習にはなったが、脳内で文房具が女の子に置換されてしまう...
理解を深めるために『虚航船団の逆襲』は読まないといかんかな。
(書きかけ)