八月の図書館 ★★☆☆☆

八月の博物館

八月の博物館

『SFが読みたい!2001』第5位。図書館で借りた。
例によって、お勉強小説として優れているので、博物館とエジプトには詳しくなれる。しかし、徹頭徹尾著者の分身が登場し、前2作(『パラサイトイブ』と『BRAIN VALLEY』)で溜まった膿を出しまくるのが、今読むと痛い。終盤もメタフィクションで突き進む。ストーリーの収拾を置いといても、物語の始めと終わりを気にし続けている割には個人的に全く好かぬ終わり方であった。
中盤までの『ぼくのなつやすみ』的ジュブナイルSFをまったり読みつつ、200pあたりのSFネタは楽しめたのだが。
38冊目@23週。