グリュフォンの卵 ★★★★☆

グリュフォンの卵 (ハヤカワ文庫SF)

グリュフォンの卵 (ハヤカワ文庫SF)

「1999〜2004ヒューゴー賞連続受賞(うろおぼえ)」の帯に釣られて即購入。収録10編中、5作品がヒューゴー賞受賞作。他にもスタージョン賞、幻想文学大賞など粒揃い。

作風もハードSFからファンタジー、スラップスティック風まで幅広い。あとがきにもあるように無理矢理一言で括れば、根っこはニューウェイブっぽい作風なのかも。それに起因する?独特の文体で主観的評価ややダウン。著名な訳者3人が訳してなお一貫したクセのある文章に仕上がっているのが少し気になった。嫌いな文章というわけでもないのだけど...

各作品はSF的に目新しい発想は無いが、うまく組み合わせてセンスオブワンダーを感じさせる、とか何とか書いてあったあとがきの意見に同調。月、タイタンなど、太陽系内惑星衛星環境の目に浮かぶような情景描写が秀逸。日本での紹介が少なかった作家だけに、今後の新刊にも期待したい。

28冊目@第19週。

売却済み